「検体測定室に関するガイドライン」に規定されている「年1回以上、外部精度管理調査への参加」へのサポート体制の取り組みとして、第13回HbA1c外部精度管理調査と第5回脂質外部精度管理調査を実施いたしました。実施した脂質項目は、総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪になります。
第13回HbA1c外部精度管理調査による評価結果は、参加施設の総数は158施設（評価施設154）について目標値からの相対バイアス（％）で行いました。参加施設中 、装置エラー等により、試料1および試料2 両測定値の提出ができなかった施設は、今回の解析・評価には含めませんでした。評価した結果、試料1および試料2ともに評価基準の±6 % 以内を満たした施設が149施設であり、評価施設全体（154施設）の97％となりました。試料別では試料1 は98 %、試料2 は99 %が評価基準を満たしており、全体として良好な結果であると言えます。
第5回脂質外部精度管理調査による評価結果は、参加施設総数144施設（評価施設130）について目標値からの相対バイアス（％）で行いました。参加施設中 、都合により報告なしとなった施設と装置エラーにより値の提出ができなかった施設は、今回の解析・評価には含めませんでした。評価した結果、評価基準の±15% 以内を満たした施設が全130施設中、総コレステロールが128 施設（98%）、中性脂肪が128 施設（98%） 、HDL コレステロールが126施設（97 %）、LDL コレステロールが125施設（99 %）となりました。全項目、95％以上の施設が評価基準を満たしており、全体として良好な結果であると言えます。
評価基準を満たさなかった施設においては、試験試料の測定手順を確認し遵守し、当該測定装置メーカーの協力を得るなどして測定の信頼性を確保することが必要です。
外部精度管理調査は、3つのポイントがあり、１．自施設の測定が正確な値に対してどの程度隔たりがあるかを確認すること、２．測定している施設の中で自施設の位置を把握すること、３．許容範囲を満たさない場合の対応が大切です。
本調査に参加して精度管理の重要性についての理解を深めて頂いたと思います。これからも当協議会では外部精度管理調査を継続的に実施いたします。外部精度管理調査へ積極的にご参加を頂き、利用者の皆さまへの信頼性の高い測定値の提供にお役立て頂ければ幸いです。
