ゆびさきセルフ測定室 検体測定室連携協議会 外部精度管理調査のご案内

外部精度
管理調査 結果報告

第10回HbA1c & 第2回脂質外部精度管理調査 結果報告

総評

「検体測定室に関するガイドライン」に規定されている「年1回以上、外部精度管理調査への参加」へのサポート体制の取り組みとして、第10回HbA1c外部精度管理調査と第2回脂質外部精度管理調査を実施いたしました。実施した脂質項目は、総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪になります。

第10回HbA1c外部精度管理調査による評価結果は、参加施設の総数は120 施設(評価施設116)について目標値からの相対バイアス(%)で行いました。参加施設中 、装置エラー等により、試料1および試料2 両測定値の提出ができなかった施設は、今回の解析・評価には含めませんでした。評価した結果、試料1および試料2ともに評価基準の±6 % 以内を満たした施設が99施設であり、評価施設全体(116施設)の85%となりました。試料別では試料1 は88 %、試料2 は96 %が評価基準を満たしており、全体として良好な結果であると言えます。

第2回脂質外部精度管理調査による評価結果は、参加施設総数72施設(評価施設69)について目標値からの相対バイアス(%)で行いました。参加施設中 、都合により報告なしとなった施設と装置エラーにより値の提出ができなかった施設は、今回の解析・評価には含めませんでした。評価した結果、評価基準の±15% 以内を満たした施設が全69 施設中、総コレステロールが69 施設(100%)、中性脂肪が68 施設(99 %)、HDL コレステロールが68 施設(99 %)、LDL コレステロールが67 施設(97 %)となりました。全項目、97%以上の施設が評価基準を満たしており、全体として良好な結果であると言えます。
評価基準を満たさなかった施設においては、試験試料の測定手順を確認し遵守し、当該測定装置メーカーの協力を得るなどして測定の信頼性を確保することが必要です。
外部精度管理調査は、3つのポイントがあり、1.自施設の測定が正確な値に対してどの程度隔たりがあるかを確認すること、2.測定している施設の中で自施設の位置を把握すること、3.許容範囲を満たさない場合の対応が大切です。
本調査に参加して精度管理の重要性についての理解を深めて頂いたと思います。これからも当協議会では外部精度管理調査を継続的に実施いたします。外部精度管理調査へ積極的にご参加を頂き、利用者の皆さまへの信頼性の高い測定値の提供にお役立て頂ければ幸いです。

執行委員長 矢作 直也 (筑波大学内分泌代謝・糖尿病内科准教授)